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呉森沢ホテルを知る

海軍料理の復活を目指す

社長自ら腕ふるう
 

 呉森沢ホテルは、明治時代後期に創業。第2次大戦下の呉空襲で一度は焼き払われたものの、終戦翌年に営業を再開しました。 数度の増築を経て、1992年には50室の客室、7つの宴会場、2つのレストランを擁するヨーロピアン・スタイルのホテルに全面リニューアル。多くの人に親しまれています。変遷を重ねながらも、創業時から現在までを貫くのは、訪れるすべての人に和みの時間を提供したいという思い。
「宿泊や披露宴、法事、宴会などの各種サービスを支えるのは飲食部門。良質な素材を使った本物の味をお届けすることが、おもてなしの基本です」と3代目社長兼シェフの森沢嗣起さん。
2つのレストランは呉森沢ホテルが直営し、責任を持って品質を管理。また嗣起さんだけでなく、父親である先代社長までシェフを兼任した事実からも、このホテルがいかに飲食を重視しているかがわかります。

当時のメニュー徹底研究

 1日のほとんどを社長室ではなく厨房で過ごす嗣起さんが『呉大和パック』を開発したきっかけは、利用客の声。
2005年4月、市内に「大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)」が開館。
観光客が増える中で、「海軍ゆかりの食事や土産物がほしい」と尋ねられる機会が多くなったことから、新商品づくりに着手しました。
当時の資料やレシピを参考に、海軍の食事に詳しい専門家の指導を受けながら半年かけてメニューを研究。
呉が発祥の地とされる肉じゃが、ハイカラな味わいを目指したカレー、東郷平八郎元帥が好んだというビーフシチューと、3つの味を完成させました。

素材に味にこだわる
呉大和肉じゃが

呉大和肉じゃが

呉大和カレー

呉大和カレー

 3種の食品に共通する素材は、東広島市安芸津産の赤ジャガイモと広島牛。この他、使用する食材はすべて近郊の地域産にこだわりました。
肉じゃがの場合は、さらに呉産のしらたきも加えたほか、2種類のカツオと昆布でじっくり時間をかけて取ったダシも特徴。
ルーツである海軍料理の「甘煮」を再現しながらも、赤ジャガのホクホクとした食感、広島牛ならではのまろやかさなど、素材の旨さを大切にした味に仕上げています。
カレーは、タマネギ、ニンジン、リンゴなどを練り込んだオリジナルのルーを使用。ガランマサラのピリッとした辛みとリンゴの酸味、甘みがほどよく調和したマイルドな食べ心地が魅力です。
隠し味のしょうゆが引き出す懐かしい味わいが、艦上では休み前日の定番料理として親しまれた海軍カレーの伝統を食卓に届けます。
イギリスをお手本に海軍がメニューに取り入れたビーフシチューは、タマネギやニンジン、トマト、セロリなど野菜の旨味がたっぷり詰まった秘伝のデミグラスソースが自慢。
とろけるような広島牛とともに、まろやかな風味と深いコクを満喫できます。
食べる際に、コーヒーやクリームをかけると、口当たりはさらに柔らかく。
季節の野菜を加えても、ますますおいしくなります。
これらの料理は、すべてホテルの調理場で手づくりでレトルト化するため、各メニューは1日40食の限定販売。
スタッフのアイデアで、包み箱を戦艦大和のペーパークラフトに組み立てられるよう工夫するなど、遊び心を盛り付け、子どもたちにも喜ばれています。

47club

<47CLUB 記事より抜粋>

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